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| ●村の情報発信 ■ふるさと＜■吉備津神社＞ |
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| これからいくつかの「ほら吹きまつり」に語られた話を、ご紹介してみましょう。 ○世界一の船 広島県にゃあ、とてつもなく大きい船がある。みなさん、知っとられるかな。日本にはもちろん世界中をさがしても、こんな大船はない。長さがなんと三十五里（約一三キロ）。そんなものはみたことがない？ そりやあ、簡単にゃあみえん。じゃが間違いなくあるんだな。船の前の端はミヨシという。しりのことをトモという。どうじや。広島県にあろうがな。O氈iO殱）かゆ維までは三十五里じや。 ○世界一の観音様 広島にゃ珍しいものがある。世界中でただ一つ。大きな大きな観音様じや。奈良の大仏は鼻の穴を傘をさして歩けると自慢しよるが、そんな小物は話にならん。広島の観音様は鼻を船が通る。 鞆にある阿伏兎の観音様のハナ（すぐ近くという意味）は二〇万トンタンカーでも通る。 ○大きな夢 ほら吹き大会じゃけえ、大きなほらあ吹いてくれえということじやけえ。 わしは大きな夢をみた。千石船を下駄にはき、その帆柱を杖につき、奈良の大仏腰にはせ（挟み）、富士の山にと腰掛けて、あんまり喉がかわくので、琵琶湖の水を全部飲んだら、なにやら 喉にかかるので、ごほんごほんとたぐったら、琵琶湖大橋飛んででた。 ○お芋のへ むかし、ある町に大きな呉服屋があった。その呉服屋に、すこぶる美人の娘さんがおった。また、その娘さんには女中さんが一人雇ってあった。 女性というものはどうしたものか、芋を食いたがるものじや。このお嬢さんたちも、こっそりと芋を買ってきては、二人で食べるのが楽しみだった。 あまりよく食べると、どうしても腹が張ってくるので、おならをださずにはいられなかった。二人は、いつも競争しながらおならをこきあっていた。ある日、お嬢さんと女中は相談した。 「わたしたちは芋を食べては、なかよくおならの競争をしてきたが、一生涯に思い出になるような、いちばんすばらしいへのこき比べをしてみようではないか」ということになった。 そこで、最初にお嬢さんから一発やらかした。お嬢さんのは、お嬢さんらしくまことに上品で美術的な音で、しかも呉服屋の娘にふさわしく、「金らんビード」と鳴ったそうじや。まことにお嬢さん一世一代の傑作のおならだったわけじや。 つぎは、女中さんの番じや。女中さんも充分に芋を食って、下腹に気合いを込めて、一世一代の傑作をこきだそうとして身構えた。 ちょうどそのとき、この呉服屋に泥棒が忍び込んでいて、千両箱に手を掛けてもちだそうとしているところに、女中さんのへが「ダレダレ誰ならッ」と家じゆうに響きわたった。それを聞いた泥棒は、千両箱を投げ捨てて一目散に逃げだした。 |
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備後一宮 吉備津神社社務所 広島県福山市新市町宮内四〇〇 情報提供：吉備津神社 |
