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| ●村の情報発信 ■ふるさと＜■吉備津神社＞ |
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| 節分の夕暮れは早く、吉備津神ﾐの節分祭が午後七時からはじまるころには、あたりは真っ暗で、深く冷えきった静けさが支配する空間のなかに、本殿の周りだけがいつもと違うさわがしさに包まれています。それもそのはず、これから「としおとこ」「としおんな」による豆まきがおこなわれるのです。 豆まきは、節分祭のメイン行事で、無料でおかしや餅を投げることから、「ほら吹き神事」の客寄せ的なイベントでもあります。 豆まきがおわる午後八時ごろから、本殿南の一段低い広場から大きな火の手があがります。自前の袋に、豆まきでもらった土産ものをたくさんつめこんだ人たちが、冷えきった体を温めようと火の周りに集まってきます。 これから、本日のメインイベントである「ほら吹き神事」がはじまります。最初に祭りの世話人によって酒樽の鏡わりがおこなわれ、見物人に酒が配られます。みんなに酒がまわったころ、一番目の話し手が話をはじめます。十蕃目ぐらいまでは常連の話し手で、自分のネタで一人五分ぐらいの話をしたあとは、飛び入りが許されます。このときは見物人もまだ多く、お酒がまわっていないためか、なかなか新人がでません。そこで、再び常連の登場となります。 火は全部で三ヶ所焚かれます。いちばん大きな火のところにマイクがあり、話し手はここで話をします。見物人は火の近くにいないと体がすぐに冷えきるので、火にあたろうとしますが、あまり長くいると熱くて、ついつい火から遠ざかってしまいます。そこをすかさず後ろの人が火の前面にでてくることによって、自然に人の回転ができて、まんべんなく温まれるわけです。 さて、「ほら吹き神事」もはじまって一時間ぐらいたちますと、最初数百人ほどいた見物人も五十人ほどに減ってしまいますが、このへんから、やっとほら吹きが本調子になってきます。 今まで、恥ずかしがってマイクを持てなかった新人が、ぼつぼつマイクを持つのもこのへんから ・・・ |
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備後一宮 吉備津神社社務所 広島県福山市新市町宮内四〇〇 情報提供：吉備津神社 |
