露天風呂・西の横綱と謳われる無料・混浴の露天風呂『砂湯』を持つ湯原温泉。
真賀・足・郷緑・下湯原の各温泉を含めて湯原温泉郷と呼ばれている。
その温泉郷の片隅に、これまた無料・混浴の、すばらしい露天風呂がある。
川沿いの露天風呂には脱衣所も、屋根もない。非常にあっさりした作りである。
目隠し壁があるので、対岸を通る県道から見られることはまずない。
事前情報でもない限り、県道から風呂を発見するのは難しいであろう。
お湯は無色透明の、おそらくアルカリ泉である。ぬるぬるとした肌触りだ。
温度はかなりぬるく、温水プール並みと言ってよさそうである。夏場に入ると川沿いという事もあり、また墓地の真下という場所柄もあってか清涼感があってよい。
同じ無料露天でも『砂湯』のような観光の目玉としての風呂と全く違い、地元の共同浴場的性格の強い露天風呂である。しかもそれを無料で他所の人間にも開放してくれている。なんともありがたい話ではないか。
私の撮った拙い写真からも、地元の財産として大切に管理されているという事は感じ取って頂けるであろう。たぶん。
私を含め、この温泉(に限らないが)を利用する人は、地域の財産である露天風呂を、無料で楽しませていただいているという謙虚な気持ちを決して忘れてはいけない。
地元としては、観光客に温泉を無料開放してやる義務などないのである。地元にとってマイナスになると判断されれば、あっさり閉鎖されかねないのだ。
温泉は、管理者と利用者が共に守っていくものだと考える。
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